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新しい時代へ〜
「社会福祉法人改革」と「人材育成」促す
徳島県老人福祉施設協議会
平成24年度第1回施設長会・協議員総会

 


徳島県老人福祉施設協議会の平成24年度第1回施設長会・協議総会が開催され、健祥会からも永年勤続表彰受賞の38名をはじめ、施設長、ゼネラルマネージャ、併せて100余名が参加しました。
施設長会では、国際医療福祉大学大学院教授 高橋泰氏が「これからの日本社会と福祉・医療の変化」と題してご講演下さいました。


国際医療福祉大学大学院教授 高橋泰氏
「これからの日本社会と福祉・医療の変化」

日本の高齢化の現状と将来について「今後数十年、日本中で高齢者が増え続け、過疎地を中心として全国共通の問題として対応が必要」であるというセンテンスを挙げて、この認識の誤りを指摘することから講演はスタートしました。 高橋氏は

  • ●高齢者数は2015年をピークに増加から減少に転じる
  • ●高齢者数は増えなくても、0−64歳人口が減少するので高齢化率は上がる
  • ●2010年から15年間で700万人の後期高齢者増。その55 %は、国土面積にして2%の東京名古屋大阪に集中する
  • ●高齢者の増減については地域差が非常に大きく、全国一律の問題と捉えるのは勘違いである

として、「高齢化」のイメージの切り替えの必要性を説きました。また、施設建設の困難な大都市の高齢者増への対応には適していても人口密度の低い地域では事業として成立し得ない「在宅ケア」が全国一律に推進されることなどを例示し、都市には都市の過疎地には過疎地のそれぞれの人口動態や人口密度に応じた対策を講じるべきとの認識を示しました。


さらに、全国の老健や特養など施設種別毎のベッド数、施設数、スタッフ数や地域間の偏在状況、医療・介護の需要予測などを詳細なデータで示し、現状分析と将来への提言を投げかけました。

データから見ると、徳島は医療も介護も充足しており、全国的には非常に恵まれた状況ですが、今後高齢者が減少に転じた場合、今あるベッド数をどうするのかの視点も必要です。不足した地域へ出て行くという選択に加え、リタイヤ後の方々を都会から迎えるという選択も視野に入れるべきとの助言もいただくことができました。


続いて、健祥会グループ中村博彦理事長が参議院議員として特別講演を行いました。

中村博彦参議院議員講演要旨

「今朝熊野那智大社を訪れた。車窓から町を眺めながら、地方にはもう雇用の場は特養しかないのではないかと思った。それなのに今の制度では、地域包括ケアシステムの小規模、在宅サービス一辺倒では雇用の場は生まれない。黙っていてはダメだ。霞ヶ関のつくる制度が現場からいかに遠いかに思いを致し、地域のニーズを的確に伝えねばならない。なぜ標準型が個室ユニットなのか。第五期介護保険事業計画には多少室が必要と盛り込まれているのに、報酬が減額され、多床室ではペイができない。新設では3、79%もの減額となるから、ストップするしかない。

一方で人材不足は深刻だ。2年前に私が必死の思いで獲得した処遇改善交付金により、少しは他産業から人材流入があったが、やはり魅力ある職場になり得ていない。総合こども園構想は自民党がつぶしてしまい、非常に残念だ。私立幼稚園、公立幼稚園、私立保育園、公立保育園、いちばん大事な3・4・5歳という時期に、入った施設で大きな格差ができる。一法人一施設・家族経営・世襲の保育園には就学前教育への思いはなく、また雇用の場とはいえない。保育士も介護職もキャリアアップしてこその雇用の場だ。製造業から失われてしまった雇用を担える事業体にならねばならない。

繰越金への批判があるが、だからこそ「見せる化」をすすめ、リニューアルの必要額を明示せねばならない。そしてしっかりと社会貢献事業に取り組み、アクティブに動かなければならない。
科学的介護に挑戦をしているか。そのための人材集めをしているか。挑戦あってこそ生き残れる。挑戦なき事業体は退場していただくしかない。
施設89万人、うち特養47万人、そして在宅は314万人だ。地域包括ケアシステムがどれだけ在宅のニーズを吸収できているのか、早急に点検していかねばならない。保険料がまともかどうかの議論も必要、スリム化の提案も必要。

そして、科学的介護のいのちはケアプランであり、在宅と同じように施設のケアプランも大切。施設ケアマネの専任化とレベルアップを図るとともに、加算制度の確立も必要だ。
企業は今、日本人だけでは戦略を描けず、民族の多様性の上に構築しなければならない。我々も、医療・介護・看護に+民族の多様性も加われば、すばらしい介護づくり、人材づくりができる。そして、知恵を出せば一法人でも勝てる。昼寝するなら退出だ。外へ出るも選択。外からお迎えするも戦略、そしてそれには高品質サービスが要る。時代は変わる。戦略性をもって生き抜くために人材養成が急務だ。
3年後の報酬改定に向け、本年度から動き出そう。利益を上げることのみに終始せず、コンプライアンスの中で上手な会計処理をしてほしい。
介護福祉士の国家試験の受験資格に450時間の実務者研修が義務づけられる。これだけハードルが高くなるということは加算が予想される。費用と時間をかけて資格をとって見返りがあるのか、手当やキャリアパスを整えることで動機付けせねばならない。時代の流れをしっかりつかんでいってほしい」


引き続き行われた協議員総会において、永年勤続者が表彰を受けました。
健祥会グループからは38名が受賞しました。

[記事公開日]2012/06/25(月)

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