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理事長挨拶 (2017/01/01)

地域との絆を紡いで

「福祉は人 人は心」「心と心」を掲げ、福祉が輝く社会を夢見て、1979年、ひとつの特別養護老人ホームからスタートした健祥会グループ。現場のニーズに応えるために規制と闘い、規制の壁の一つひとつを実践で乗り越えながら、時代に先駆けるサービスで地域に根ざし、高齢者福祉から障がい者福祉、医療、幼児教育、人材育成まで、幅広く事業展開を図ってきました。徳島から、香川、高知へ、大阪、京都、東京へとそのフィールドを広げるとともに、健康づくりやスポーツ・文化振興など、様々な地域活動を精力的に展開し、地域との絆を紡いでいます。

ガバナンスの強化と地域貢献を

少子高齢人口減少社会の「一億総活躍」を支える専門職として、介護職や保育士の処遇改善は少しずつすすんでいます。一方で、財政健全化計画のもと、社会保障関係費の伸びの抑制が続き、介護報酬はダウン、さらに社会福祉法の改正により、社会福祉法人にガバナンスと地域貢献がより強く求められるようになりました。また昨年、巷間で事件や不祥事が相次いだことから、私たちに向けられる社会の目は非常に厳しさを増しています。こうした状況下にあって、組織の透明性を高め、業務の効率化を図りつつ、ますます心をひきしめ心を込めて、上質なサービスの構築を図り、社会の安心を支えてまいる決意です。

新たな価値を創出しながら

昨年、徳島県那賀郡那賀町にて、特別養護老人ホーム緑風会チロルとデイセンターきとうゆずが連動したサテライト型のデイサービスセンター「チロルデイサービスセンター」がオープンし、山間部での新しい在宅サービスのあり方として、注目を浴びています。また、今後在宅サービスに注力してゆく手始めとして、徳島県三好郡と京都市、二カ所での訪問リハビリをスタートさせました。本年3月には高松市塩江の老人保健施設健祥会バーデンで20床が増床予定です。保育事業では、昨年に続き、2園を認定こども園へと移行し、地域の多様なニーズにお応えしつつ、よりいっそう質の高い教育保育サービスの提供に努めます。
EPA介護福祉士候補者受け入れも9年目を迎えた昨年、「介護」の専門職に在留資格が認められることとなりました。健祥会グループには総勢173名のEPA人財が就労していますが、今後も積極的な受け入れを継続し、日本の介護の一翼を担う人財として大切に育ててまいります。
サービス向上のためには「まず人財」です。職員一人ひとりが輝く健祥会であるよう、「仕事と家庭」を両立できる柔軟な職環境づくりと、キャリアパスに基づいた人財育成を推しすすめます。職員の処遇アップにさらに力を注ぎ、努力の報われる魅力ある雇用の場を創出してまいりたいと考えます。

時代とともに、地域とともに

今年は政治も経済も、波乱含みの年になると予想され、社会福祉への影響も避けられません。2018年の診療報酬・介護報酬同時改定に向かって、サービスの充実と給付の適正化をめぐる議論もなされます。制度に左右されるビジネスである以上、アンテナを高く、しっかり情報収集しながら、現場を大切に、時代の求めるものを見極めていかねばなりません。
年訓で掲げる「サービスの質の追求・職場での共創・地域貢献への注力」をグループの礎とし、職員一人ひとりが、「優しさ力」を最大限に発揮しつつ、「私がつくる」との心意気で臨む2017年。「共創と競争」、「進化と深化」を常に心に掲げ、あらゆるリスクに対して想定外を減らしつつ、アイディアと創意工夫で、どこにもまけないサービスの構築に努めてまいります。時代とともに、地域とともに・・・健祥会グループ37年の歴史と、今をお支えくださる皆様方に感謝を捧げつつ、一層のご支援ご鞭撻をお願い申しあげます。