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徳島健祥会福祉専門学校
第16回入学式

落成式の様子
平成23年4月9日、徳島健祥会福祉専門学校に、介護福祉学科77名、理学療法学科42名、作業療法学科42名、保育学科7名計168名を迎え、第16回入学式が挙行されました。介護福祉学科にはフィリピンからの留学生を2名迎えています。


中村博彦理事長告示

「被災地を駆け回り、悲惨な現場を目の当たりにし、生と死の狭間で、命の大切さと生きることの意味を改めて考えさせられた。皆さんも、たくさんの人が辛苦の中にあり、もがき悩んでいることを痛感してほしい。日本が40年間誇ってきた世界第2位の経済大国の座を中国に明け渡した2010年、健祥会は30周年を迎え、さらなる20年への歩みをスタートした。そして今、日本は未曾有の危機に直面している。かつての栄光を取り戻せるかどうかの大きな岐路に立っている。

このたびの不幸な出来事を、私たちは日本人をつくり直すための契機にしなければならない。国も、企業も、個人も、すべてがわがままになりすぎていた。政治の場では、力のある勢力がわがままな制度をつくってきた。これをどう変えていくかが問われている。

税と社会保障の一体改革は、間違いなく加速するだろうし、復興には途方もなく長い年月が必要だ。そういう時代にあって、社会保障の領域を生きる私たちは、より専門性を磨き、人間性を陶冶していかねばならない。

震災を目に焼き付け、皆さんにはこれからの5年先10年先を考えてほしい。礼儀と感謝をつくり、言葉で人とわかり合い、二宮金次郎に習い、努力すること、家庭を大切にすること、父母や先祖を敬う心を育ててほしい。

アジアは日本と同じ高齢化への道を辿り、日本と同じく介護を必要とする。そこには国境はなく、まさにアジアは一つだ。そんな時代を皆さんは歩いていく。

『初めに意志ありき、観察眼を養え、問題提起力を持て、そして労を惜しむな』を胸に刻み、頑張ってほしい」


斎藤史郎学校長式辞

「旧約聖書とレーニンの言葉にもあるように、「働かざるもの食うべからず」であり、専門学校で学ぶことの意味は、社会の中で自立して生きていくためである。何をどのように学ぶかについては、4学科とも人間が対象であり、人間のからだと心を学ばねばならない。はじめて出会う専門領域であるから集中的に時間をかけて勉強をしなければ専門職にはなれない、しっかりと図書室を利用してほしい。本校の国家試験合格率が高いのは在学中に勉学に励んだ成果である。

そして専門職として求められる資質は1.好奇心・探究心2.コミュニケーション能力3.生命倫理の理解4.専門化と国際化の4つである。

東日本大震災に見舞われたが、天災は繰り返されてきたが、日本人はその都度困難を克服してきた。我々にはそのDNAが受け継がれており、日本は必ず復興する。どうか、精進して立派な専門職になってほしい。そのための学びの環境を整え、しっかりと皆さんをサポートする」



入学生代表宣誓

「人知を遥かに超える大災害が日本を襲い、日本と日本人が生まれ変わるための新たな歩みが始まる、今、このとき、私たちは徳島健祥会福祉専門学校に入学します。

私たちは、震災の悲しみにしっかりと向き合い、自らの生きざまを見つめ直します。わがままな心を捨て去り、汗と涙で自分自身をつくります。

「福祉は人、人は心」「初めに意志ありき、観察眼を養え、問題提起力を持て、そして労を惜しむな」健祥会が掲げるこの一語一句の真意を体し、専門性と人間性を陶冶します。

視線を広く、高く世界に向けながら、2011年3月11日という日を永遠に胸に刻み、専門職としての志を掲げて、日本復興を担う力となりゆくことを誓います」

[記事公開日]2011/04/09(土)

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