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理事長挨拶 (2018/01/01)


時代に先駆けるサービスで地域に根ざして

「福祉は人 人は心」「心と心」を掲げ、福祉が輝く社会を夢見て、1979年、健祥会グループはひとつの特別養護老人ホームからスタートしました。現場のニーズに応えるために規制と闘い、規制の壁の一つひとつを実践で乗り越え、時代に先駆けるサービスで地域に安心を届けながら、高齢者福祉から障がい者福祉、医療、幼児教育、人財育成まで、幅広く事業展開を図ってきました。徳島から、香川、高知へ、大阪、京都、東京へとそのフィールドを広げ、現在、66施設を展開、健康づくりやスポーツ・文化振興など、様々な地域活動を精力的に実践しながら、地域に根ざし、地域との絆を紡いでいます。

特定社会福祉法人として変革の時代に挑む

人口減少期に入り、大きな変革のときを迎えた日本。社会保障分野においても制度の持続性を高めるための改革がすすめられています。2017年には、社会福祉法の改正により、グループ内の社会福祉法人健祥会と緑風会が全国で2万を超える社会福祉法人の中で300ほどしかない特定社会福祉法人となり、社会への大きな責任を負うことになりました。ガバナンスと財務規律の厳格化、組織の透明性、地域貢献がより高いレベルで求められますが、企業であれば、一部上場になったようなものと受け止め、身を引き締めて経営に臨んでいます。

よいサービスのために職環境の充実を!

私たちは、不変の行動指針として、「サービスの質の追求」「職場での共創」「地域社会への貢献」を掲げ、地域社会の「安心」のために挑戦を続けています。
3つの行動指針の中で、今、特に注力しているのが「職場での共創」であり、そのための職環境の充実です。人財の質がサービスの質に直結しますから、魅力ある職場、選ばれる職場とするために、「仕事と家庭」を両立できる柔軟な職環境づくりと、キャリアパスに基づいた人財育成を推しすすめています。
2017年には、女性が働きやすい職場として「えるぼし」認定の最高位の三つ星を取得、育児を応援する「はぐくみ支援企業表彰」もいただきました。子育て応援手当の創設や男性の育児休業取得の推奨、170余名にのぼるEPA人財へのサポートとさらなる受け入れの推進、ICT活用による職員負担の軽減など、様々な取り組みをすすめています。

制度がどうあろうと、サービス向上にこそ努めて

2018年度の診療、介護、障がい福祉の3報酬の同時改定では、介護、障がい福祉はプラス改定、医療も本体はプラスとなる見込みです。制度に左右されるビジネスではありますが、加算のためのサービスにならぬよう、また、制度に振り回されることのないよう、現場を大切に、サービスの質の向上に努めることこそがあるべき姿です。
幼児教育においては無償化が打ち出され、女性の活躍を支える専門職として、保育士の処遇改善もすすめられていますが、グループ4園では、「人としての基礎がつくられる3・4・5歳期の教育が子どもの未来を決する」という揺るぎない信念のもと、引き続き、質の高い就学前教育、保護者のニーズに沿った保育に努めてまいっております。

ニーズを見据えた新しい挑戦、続々

2017年11月、特別養護老人ホーム健祥会エンリケに併設しリハビリ特化型のデイセンター健祥会マヌエルが開所、専門性の高いリハビリで都市の高齢化を支えます。また、徳島市のショッピングプラザタクトにオープンさせた健祥会グループ初のアンテナショップ「介護・医療・保育 相談センター by KENSHOKAI」には、職員を常駐させ、お問い合わせやご相談に応じています。

2018年3月には、健祥会グループ9番目のグループホーム元気が徳島市国府町に開所し、地域の皆様の多様なニーズにワンストップでお応えする態勢が整います。
そして2018年4月、徳島健祥会福祉専門学校は校名を専門学校健祥会学園と改めます。創立20周年を機にすすめてきた教育の質の深化、教員の資質の向上、教育環境の充実などの改革を加速し、人口減少超高齢時代を支える有為な専門職の育成をより強力に図ってまいります。

組織も職員も、進化と挑戦を続けて

医療も介護も保育も、人財確保や生産性向上、AI対応など、課題は山積しており、社会保障分野といえどもしっかりと戦略を以って経営に臨むことが求められます。地域の安心と組織の永続性のために、職員にも自己研鑽と進化を促しながら、質の高いサービスを提供する供給体へ、働きがいのある職場へとたゆまぬ挑戦を続けてまいります。
先人たちが「汗と涙」で築いた歴史と、今をお支えくださる皆様方に感謝を捧げつつ、健祥会グループへのなお一層のご支援ご協力をお願い申し上げます。

2018/01/01