健祥会バイエルン

風薫るすがすがしい季節を迎え、皆様におかれましてはますますご健勝のことと存じます。

健祥会バイエルンは平成１３年７月、阿南市那賀川町に開所し２０余年。私たちを取り巻く環境は大きく変化してきています。

少子高齢化の急進に伴い生産年齢人口は減少の一途をたどり、地域社会の繋がりは希薄なものになりつつあります。そして、老々介護やヤングケアラー等の社会問題が顕在化し、そのような諸課題は、コロナ禍も相まって、より複雑で深刻化していると実感しているところです。

これらの社会情勢を踏まえつつ、私たちは今年の取り組み方針として「原点回帰」を掲げました。介護・医療に対する考え方は多様化し、今後の在り方に対して様々な議論がなされています。先への見通しのきかない状況下、しなやかに変化へ対応する力を持つには強固な礎が必要です。気持ちの良い挨拶、清潔な環境整美、優しい言葉づかい、感謝の気持ち等、基本的な姿勢を職員全員が毎日自らに問い、職務にあたって参ります。そのうえで、進化を遂げるICT機器等を積極的に活用しながら、エビデンスに基づく科学的介護の実践に挑戦していきます。

昨今のコロナ禍により、エッセンシャルワーカーに対する応援の動きを心より嬉しく思う反面、その負託に応えるサービスづくりへの責任感を強くしています。

私たちの原点や社会的使命を再認識し、介護が必要となっても安心して暮らせる地域社会の実現を目指し、その一翼を担える存在となるべく、地域の皆様の明日を想い、一歩ずつそのあゆみを進めて参ります。今後ともご指導を賜りますようお願い申し上げて、着任のご挨拶とさせていただきます。

健祥会バイエルン　

施設長　井出　主樹