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マイケル・ローバッカー博士

脳の活性化、認知機能の維持、残存機能の維持向上、社会性や意欲、積極性の向上などを目的に、音楽を計画的に活用する音楽療法。幅広い分野で活用されており、介護現場においても重要な役割を担っています。

特別養護老人ホーム健祥会モルダウでは、十数年前から徳島文理大学音楽学部と連携し、学生の実習を受け入れるかたちで音楽療法に取り組んでいます。
毎週水曜日が療法の日、12月21日には、指導者であるマイケル・ローバッカー博士が学生たちとともに来設くださり、利用者様への療法に参加くださいました。
博士は、音楽療法の世界的権威。博士課程も整う音楽療法先進国アメリカで音楽療法協会を率いる第一人者でいらっしゃいます。モルダウへは2002年、2006年、そして2015年に続く4度目の訪問です。


この日、音楽療法を受けるのは4名の利用者様。その名も「つるぎさん音楽隊」。男性利用者様が命名なさったとのことです。
「こんにちはのうた」で始まり、「雪」では回想療法を取り入れ、双方向で丁寧にやりとりしながら進めます。馴染みの歌を通して、一人ひとりに向き合い、語りかけ、話を聞き出すことで、利用者様の心が開かれ、自然に目が輝き、笑顔が生まれます。「つるぎさん音楽隊」として、ハンドベルで見事に「冬景色」を演奏しました。


博士に促され、「つるぎさん音楽隊」が見学の学生さんに曲をプレゼントすると、手拍子が生まれ、手拍子に励まされ、場に音楽のエナジーが満ちてきます。音楽を通してそこにいるすべての人の心がひとつになったことを実感するひとときでした。博士は利用者様にも英語で語りかけるのですが、言わんとするところは伝わっているようで、これも音楽がなせる技でしょうか。


グッバイソングは博士がキーボードで演奏する「GLORY OF LOVE」。
みんなで曲に合わせてダンスを踊り、楽しく感動的な1時間は笑顔のフィナーレとなりました。


回想による大脳機能の賦活、リズム知覚刺激による心身の活性化、情緒の安定化、集中力の回復、QOLの向上、生きがいづくりなど、音楽療法からは多くの効果が得られます。今後も徳島文理大学様のご協力を仰ぎながら、成果を検証し、エビデンスを求めつつ、積極的に実践してまいります。
マイケル・ローバッカー博士はじめ、先生方、学生の皆様ありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。

[記事公開日]2016/12/22(木)
[最終更新日]2018/09/27(木)

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