「避難訓練は毎年やっている」
でも――
“高齢者の身体”で避難したことはありますか?
徳島地方合同庁舎では、高齢者疑似体験セット「シニアポーズ」を装着し、
その状態で火災避難訓練を実施しました。
今回、 シニアポーズを装着して避難する形式は初めての試み だそうです。
シニアポーズを体験してから動く。その順番に、大きな意味がありました。

■ まずは“高齢者になる”
腰が曲がる。
膝が上がらない。
視界が狭くなる。
音が遠く感じる。
シニアポーズを装着した瞬間、
参加者の表情が変わりました。
「歩くのがこんなに怖いとは思わなかった」
「床が固く感じる」
「方向転換が難しい」
体験は、一瞬で“当事者意識”を生みます。
■ その状態で、火災発生
十分に高齢者の身体を体験した後、火災発生を想定し避難訓練を開始。歩行速度は大幅に低下。声は届きにくい。焦ると余計に足が出ない。
介助する側も、
どこを支えれば安心か、どの位置に立つべきか、どんな声かけが適切か、机上では分からない「本当の課題」が見えてきます。

■ 屋外まで避難して見えたこと
屋外へ出るまでのわずかな距離が、
想像以上に長く感じられました。
階段の段差、床材、ドアの重さ、
周囲の音、焦り。
なかなか、うまく歩けない。
「これでは間に合わないかもしれない」
そのリアルな感覚こそが、
防災力を高める最大の学びです。

シニアポーズを活用した火災避難訓練は、
✅ 職員の意識を変える
✅ 防災計画を実践的に見直せる
✅ 利用者視点を育てる
非常に効果的な取り組みです。
「毎年やっている避難訓練」を、
「本当に意味のある訓練」へ。
ぜひ一度、
“高齢者になってから”避難してみてください。
きっと、備えが変わります。
今回、このような貴重な機会をいただきました徳島地方合同庁舎の皆様、
そしてご参加くださった皆様に心より感謝申し上げます。
シニアポーズを活用した火災避難訓練は初めての試みでしたが、
参加者が多くの気づきと学びにあふれた時間となりました。
今後も「体験から学ぶ防災」を広げてまいります。
本当にありがとうございました。

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