春の陽気に包まれた令和7年5月1日、老人保健施設 健祥会バーデンでは、開所28周年を記念した行事が盛大に行われました。長きにわたり地域の皆様とともに歩んできた感謝の気持ちを込めて、今年は昔ながらの「餅つき」を実施。懐かしい杵と臼が登場し、施設全体が笑顔と活気に包まれました。
施設中に「よいしょー!」の元気な掛け声が響き渡り、杵と臼の音が懐かしい思い出を呼び起こします。入所者様やご利用者様も交代で杵を振るい、その力強さに職員一同、驚きと感動を覚えました。
さらに印象的だったのは、つき上がった餅を丸める場面。「手伝うよ!」と、利用者様自ら立ち上がり、率先して助っ人に入ってくださる姿が見られました。手慣れた手つきでお餅を丸める姿は、まさに“頼れる先輩”の風格。見守る皆さまからも自然と拍手と笑顔が生まれていました。
つき上がった紅白のお餅は、ご利用者様にもお手伝いいただきながら丁寧に丸め、最後はおやつの時間に「ぜんざい」として振る舞われました。あたたかいおしるこの中に浮かぶ紅白のお餅に、「お祝いの日らしくてええなあ」「やわらかくておいしい!」と、皆さま大変喜ばれました。
そして、今年の目玉企画はもち米が蒸しあがるまでの休憩タイムに行われた、職員による“片栗粉お宝餅さがし”!
たっぷりの片栗粉の中に隠された紅白のお餅を、手を使わず探し当てるこのゲームに、ご利用者様も大興奮。
勢いよく片栗粉の山に顔を突っ込み、顔中真っ白にしながら「どこだ〜!」「お宝はどこ〜!」と熱演(?)する姿に、会場は大爆笑。
利用者様からは「そんなに頑張らんでも!」「もうお餅より白いよ!」と突っ込みも飛び交い、まるで家族のような温かい雰囲気に包まれました。
手づくりのお餅で心もお腹もほっこりと満たされ、28周年の記念行事は、まさに感謝と笑顔にあふれるひとときとなりました。
そして、この28年という月日は、施設と共に歩んできた一人の職員にとっても、特別な節目です。現在の施設長は、実はこの健祥会バーデンの開所日と同じ日に入職されたのです。
「開所式の緊張とワクワクは、今でも昨日のことのように覚えています。当時はまだ手探りのことばかりでしたが、利用者の皆さんの笑顔に支えられてここまで来られました」と、赤松施設長。
あの日から28年、毎日積み重ねてきた一歩一歩が、今の健祥会バーデンを形づくっていることを、改めて実感する記念日となりました。
餅のように、これからも粘り強く。そして地域に根ざした施設として、皆さまに安心と笑顔をお届けできるよう努めてまいります。今後とも、健祥会バーデンをよろしくお願いいたします。
振り返れば、すべてが宝物だったと気づく28年。